白羊毛皮付き羽織

白羊毛皮付き羽織 しろようもうかわつきはおり

胴に毛の長い白羊の毛皮を、袖には銀糸を用いた緞子を、内側にはオランダ木綿を用いた絢爛豪華な羽織です。江戸時代の日本では、羊毛の生産はできておらず、毛皮は舶来品と思われます。袖の鼠と小槌をあらわした文様は、ともに福徳の神である大黒天を暗示するモチーフであり、鼠は多産であることから子孫繁栄をも意味しています。見た目の派手さのみならず、文様にも趣向を凝らした贅沢な逸品です。

【江戸時代 18世紀】