手鑑「詞華聯芳」 てかがみ しかれんぽう
門跡・関白・左大臣をはじめとする堂上(どうじょう)の人々50名が、美麗な装飾をほどこした色紙に、それぞれ古今の和歌を一首ずつ染筆した手鑑である。数首を除き秋の歌で占められており、その成立に何らかの事情があったことがうかがわれる。
目録に記載される官職名から延宝3~5年(1675~77)頃に分担して書写されたとみられる。霊元天皇から高く評価された、武者小路実蔭(さねかげ/1661~1738)が外題を揮毫(きごう)しており、色紙の染筆年代よりやや降った色紙帖として成立したと考えられる。
乗蓮院彰君(尾張家10代斉朝実母)所用。
【江戸時代 17世紀】