文正草子絵巻<br /><small>上巻(部分)</small>

文正草子絵巻
上巻(部分)
ぶんしょうそうしえまき

塩焼の文正を主人公とした御伽草子である。塩焼で財をなし長者となった文正の二人の娘は、関白の若君と帝に嫁いで子宝に恵まれる。文正は大納言に昇進、妻とともに百歳に余る寿命を保ったという、初めから終わりまで、おめでたいことばかりという内容から、女子の正月の読初めの吉書(きっしょ)や、婚礼の調度本としても歓ばれた。
本作品は、尾張徳川家11代斉温(なりはる)に嫁した福君(さちぎみ)(俊恭院)の婚礼調度本の一つとして伝わった。

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【江戸時代 17世紀】