黒楽茶碗 「一楽」字印
渡辺規綱(又日庵)作
くろらくちゃわん
厚く黒釉(こくゆう)がかかった手捏ねで、かつ高台まで釉がかかった総釉の茶碗である。高台脇に「一楽」字印が押される。
渡辺規綱(のりつな/1792~1871)は奥殿(おくどの)松平家6代乗友(のりとも)の子で、尾張徳川家家老・渡辺綱光(つなみつ)の養子である。規綱は隠居後、又日庵(ゆうじつあん)と名乗った。裏千家11代玄々斎(げんげんさい/1810~77)は弟である。規綱は隠居後、自窯を築き、作陶にいそしんだ。平成13年(2001)寄贈品。
【江戸時代 19世紀 安井家寄贈】