仙果双禽図<small>(部分)<br />津田応奎筆</small>

仙果双禽図(部分)
津田応奎筆
せんかそうきんず

桃の木に留まる綬帯鳥(じゅたいちょう)は、幸福をもたらす瑞鳥として中国で尊ばれてきた。豊かに実る桃の実は、長寿の象徴であり、西王母の住む仙境に成る実を食べて長寿を得るという伝説も良く知られている。桃と綬帯鳥の組み合わせには、長寿を祝福する意味が込められているのだろう。
津田応奎(おうけい/生年未詳~1780)は尾張徳川家の重臣で、迫真的な動植物画で当時人気を博していた南蘋(なんぴん)風を、尾張で学んだ最初の南画家と位置付けられている。

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【江戸時代 安永3年<1774>】