拾得図
「寒山拾得図」 二幅対の内
伝賢江祥啓筆
じっとくず
拾得(生歿年未詳)は、天台山国清寺(てんだいさんこくせいじ/浙江省)に住した中国・唐時代(618~907)の禅僧・豊干(ぶかん/生歿年未詳)に拾われ、拾得と名付けられ、同寺の炊事係を任された雑用人である。
国清寺近くの岩山に暮らし、拾得から食べ残しを貰っていた寒山(かんざん/生歿年未詳)と共に、伸びて乱れた髪に、破れた衣をまとい風狂に生きた生活態度が、禅の好画題となり、中国画はもとより我が国でも室町時代以降に多く描かれた。
【室町時代 15世紀】