千利休書状<br />川端道喜宛

千利休書状
川端道喜宛
せんのりきゅうしょじょう
かわばたどうきあて

千利休(1522~91)の書状である。茶書『茶話指月集(ちゃわしげつしゅう)』には、利休が露地の朝顔の花をすべて刈り取り、見事な一輪のみを床(とこ)に生けて豊臣秀吉を迎え、茶事を行った話が収められている。本品には、この逸話と同様に朝顔の花を生けて行った茶事について触れられている。
宛所は京都の町衆、川端道喜(生年未詳~1592)と推定される。餅屋または粽屋(ちまきや)を生業(なりわい)とし、入道して道喜と号した。彼は和歌や茶の湯に優れ、茶の湯を武野紹鷗(たけのじょうおう)に学び、利休と親しく交わった。

名品コレクション展示室にもどる

【伝鴻池家伝来 岡谷家寄贈 桃山時代 16世紀】