刀 折返銘 備中国住次直

重要文化財

刀 折返銘 備中国住次直 かたな おりかえしめい びっちゅうのくにじゅうつぐなお

備中国青江に住した、貞和年間(1345~1350)頃の刀工である次直の作とされる。本品は堂々とした風格を持っているが、磨(す)り上げて短くしているため、もとは現在よりも長大な姿であったと想像される。
折返銘とは、刀の茎(なかご)を磨り上げて銘が失われることを惜しみ、裏側へ折り返した銘を指す。折り返す方を薄く削り、その形に削り取った裏側に嵌(は)め込むため、銘字の位置と向きが通常とは逆になる。
徳川光友(尾張家2代)・成瀬正虎(犬山成瀬家2代)所持。

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【南北朝時代 14世紀】