純金葵紋山水図香盆飾り じゅんきんあおいもんさんすいずこうぼんかざり

　徳川美術館に2点現存する純金製の香盆飾りの一つで、香盆の器胎に木が用いられている他は全て黄金です。盆の鏡部分には狩野派風の花鳥図と中央に葵紋が、縁表には牡丹唐草文、縁裏には蜀江文、縁の表裏とも四辺中央に葵紋が打ち出されています。香盆には、阿古陀形香炉・瓜形たき空入・香箸が飾られています。三代将軍家光の長女・千代姫が寛永16年（1639）尾張徳川家二代光友に婚嫁した際にあつらえられた嫁入り道具の一部です。

【江戸時代　寛永16年（1639）　霊仙院千代姫（尾張家二代光友正室）所用】