刀 無銘 一文字<br />名物 南泉一文字

重要文化財

刀 無銘 一文字
名物 南泉一文字
かたな むめい いちもんじ めいぶつ なんせんいちもんじ

秀頼が慶長16年(1611)3月28日、京都・二条城で家康と会見した折に、家康に贈った刀である。二条城会見は、秀頼が家康の下へ出向いた形式のため、豊臣家と徳川家の力関係が逆転した出来事として特筆される。その歴史的瞬間に立ち会った名刀といえよう。本刀が室町将軍家に所蔵されていた時、刀に触れた猫が真っ二つになったという逸話と、中国・径山寺の禅僧・南泉普願が、猫を真っ二つに斬り堂衆に悟りを開かせた故事を重ねて、「南泉」の号がつけられたといわれる。

【鎌倉時代 13世紀】

刃長61.6 反り1.8 茎長15.5

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