能装束
花色・茶・萌黄段に輪宝・稲妻・杉木立文厚板唐織
はないろ・ちゃ・もえぎだんにりんぽう・いなづま・すぎこだちもんあついたからおり
厚板唐織とは、厚板の地に、唐織のような模様を浮き織りにした装束である。男性的な厚地織物の厚板と、女性的で華やかな唐織との中間的な性格をもっている。唐織と厚板の両様の使い方がされ、武将や公達(きんだち)に用いることが多い。
本品は雲と稲妻を織り出した花色(明るい青)・茶・萌黄の段替わりの地に、輪宝と杉木立が刺繡のように浮き織りにされ、嵐のような強烈な印象を与える一領である。
【江戸時代 17世紀】
丈134.8 総裄136.4