能面 小飛出
黒漆銘 「天下一角坊」(花押)
のうめん ことびで
くろうるしめい てんかいちすみのぼう
「飛出」は眼球が大きく突出しているため名付けられたともいわれ、「大飛出」と「小飛出」の二種があります。いずれも神の面ですが、「小飛出」には「大飛出」のような威々(たけだけ)しさはなく、むしろ精悍な瓢逸感(ひょういつかん)が示されています。動物の神霊役にふさわしく、「小鍛冶(こかじ)」「殺生石(せっしょうせき)」などに使用されます。
作者の角ノ坊は、名工の称号である「天下一」を許された桃山時代を代表する名工です。
【桃山時代 16世紀】
作者:角ノ坊作
縦20.4 横14.4