寒山拾得図

重要文化財

寒山拾得図 かんざんじっとくず

寒山と拾得は中国唐代の高僧で、ともに天台山国清寺(こくせいじ)の豊干の弟子である。蓬髪、破衣をまとい、風狂に生きた二人の生活態度は、禅の好画題である。寒山は巻紙と筆を持ち、拾得は箒を持った姿が通常であるが、本図は、両者ともに拱手している。画面右下に印章が捺され、松谿の作と知られる。松谿は、天遊の号をもつ画家で、中国南宋時代の画家牧谿の筆法に学び、宅磨派の一員であるとするほかは伝記不明である。他作品にみられる賛者の歿年により、寛正6年(1465)頃がおおよその活躍期と推定される。

【室町時代 15世紀】

作者:天遊松谿筆

紙本墨画
1幅
本紙 縦89.4 横37.0

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