掃墨物語絵巻<br /><small>上巻</small>

重要文化財

掃墨物語絵巻
上巻
はいずみものがたりえまき

「掃墨」とは眉作りに用いる眉墨である。白粉と眉墨を取り間違えて化粧した娘が、訪れた貴き僧に「鬼」と驚かれて逃げ出され、世をはかなんで出家してしまうという物語。平安時代の短編集『堤中納言物語』にある一篇を原典としている。画面には、四季折々の草花樹木が描かれ、この中に物語が展開するよう構成されている。伝統的な絵巻の作風から、室町時代のお伽草紙へ転換して行く過渡期の作品として注目される。

【南北朝~室町時代 14-15世紀】

紙本著色
2巻
縦各33.3 上巻長503.9 下巻長508.1

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