紅安南草花文茶碗 べにあんなんそうかもんちゃわん
中国の赤絵の影響をうけた作品で、染付の上に赤・緑・黄などの上絵釉(うわえぐすり)を施し、文様を描いている。安南(ベトナム)の陶磁器は、古くから焼成されたが、日本へは16世紀から17世紀初めにかけての南蛮貿易でもたらされた。「安南」とは、中国が唐時代に現在のベトナム北部を支配するために設置した安南都護府(あんなんとごふ)に由来し、この地域の陶磁を日本では安南焼と呼んだ。特に朱・緑・藍などによる色絵の作品を「紅安南」といい、本品は江戸時代から伝来する「紅安南」として名高い。
【重要美術品 ベトナム 16世紀】
重要美術品
高8.9 口径13.3 高台径7.0