名家家集切 兼輔集

名家家集切 兼輔集 めいかかしゅうぎれ かねすけしゅう

平安時代の歌人として名高い、藤原兼輔(877~933)・清原深養父・藤原興風・坂上是則・源公忠・在原元方の六人の家集の断簡を「名家家集切」と呼ぶ。もとは大ぶりな綴葉装冊子本で、たっぷりとした飛雲が配された料紙に、繊細かつのびやかで、気品にみちた流麗な連綿の美しいかなで染筆されている。「高野切」第二種の書風に類似し、11世紀中頃の名筆として知られる。兼輔は当時の歌壇のパトロン的存在で、賀茂川堤に邸宅があったため堤中納言と呼ばれた。

【平安時代 11世紀】

作者:伝紀貫之筆

縦27.1 横23.3

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