朱塗啄木糸威具足 しゅぬりたくぼくいとおどしぐそく
尾張の具足師である春田吉次が鍛冶、加藤彦十郎が塗りと威しに携わった具足である。啄木糸と呼ばれる白・萌黄・紫などの色糸を交えて組んだ紐で綴り合わせており、兜と胴に鉄炮の試し撃ちの痕が残っている。
尾張徳川家の蔵帳には、寛永3年(1626)に同家初代義直(1600~50)が三領作らせ、自身の分の一領とは別に、紀伊徳川家・水戸徳川家にそれぞれ一領ずつ贈ったと記されている。
【江戸時代 寛永3年(1626)】
作者:春田吉次・加藤彦十郎作
徳川義直(尾張家初代)所用
一領